ご案内

「人間味」というと、ある程度年齢を重ねなければ発揮するのが難しいのではないかと思う人がいるかもしれません。 いいえ、二十歳には二十歳なりの、たとえば一生懸命さといった人間味があるはずです。それを出せればいい。
簡単な言い方をすれば、「ただでできることがどこまでできているか」ということが、人間味をどれだけ発揮できているかの判断材料になります。 「ただでできること」とは何かというと、挨拶、気配り、笑顔の三つです。

この三つさえもできないのであれば、客商売などしなければいい。 スタッフの一人ひとりが自分の顧客を作れるような店、これが理想です。
もちろん、リスクはあります。 そのスタッフがよその店に行ってしまったら、その人間についていたお客さまも一緒によその店に行ってしまうかもしれない。
しかしそれを怖がるよりも、日々の売り上げが上がるほうを私は取りたいと思います。 一期一会でお客さまを虜にしようと思ったら、そのお客さまが何を望んでいるのか、どういう風にしたら喜んでくれるかをよく読み取ることです。
人間を読まなければ、虜になどできるはずがありません。 「庵」のレジ横には、名刺入れを置いています。
ここに入れていただいた名刺の数が、その店の支持者のバロメーターです。 こちらから「お名刺をちょうだいできますか」と求める場合もありますし、お客さまが自ら入れてくださる場合もあります。
自ら入れてくださるということは、名刺を置いていくことによって、何かの時に告知してくれるかもしれない、ぜひ欲しいと思ってくださったということです。 同様に名刺入れを置いている店というのは、ほかにもたくさんあります。
そこから一歩先に出ようと思ったら、名刺を入れてくださったお客さまの顔を店長は必ず覚えることです。 名刺交換をしたお客さまの顔と名前は絶対に忘れず、一致させる。

そのお客さまが二度目に店を訪れた時、店長がやってきて「○○さま、どうもごぶさたしております」と名前を呼んでくれたら、そこに感動が生まれる。 これが非常に大切なのです。
それがほかのスタッフより高い給料をもらっている店長ならではの付加価値です。 しかしそういうことを教育しても、言われた直後はがんばって実践するが、一カ月も続かないということになりがちです。
スタッフが継続して努力を惜しまないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。 その答えが、「成果報酬」なのです。
商いを始めてわかったことは、精神論だけでは人間は育たないということです。

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